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副業で在宅ワークをするなら確定申告は必要?基礎知識まとめ

在宅ワークの売上と経費をパソコンで確認する会社員 未分類

会社員の副業・在宅ワークは、給与以外の所得が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。

ただし、基準になるのは売上ではなく、必要経費を引いたあとの「所得」。20万円以下でも、住民税の申告や別の理由による確定申告が必要になるケースがあります。

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この記事では、給与を1か所から受け取り、勤務先で年末調整を済ませている会社員を中心に、2026年分の副業収入について解説します。

最初に押さえたいポイントは、次のとおりです。

  • 対象期間:2026年1月1日から12月31日
  • 原則的な申告期間:2027年2月16日から3月15日
  • 基本の判定:給与・退職所得以外の所得が合計20万円を超えるか
  • 業務委託の所得:収入から必要経費を差し引いて計算
  • 注意点:20万円以下でも住民税の申告が必要になることがある
  • 情報確認日:2026年7月31日

税金の扱いは、勤務先の数、雇用契約か業務委託か、ほかにどのような所得や控除があるかによって変わります。

「20万円だけ見れば終わり」ではありません。この記事を上から順番に読み、自分の働き方を当てはめてみてください。

会社員の副業は所得20万円を超えると確定申告が必要?

給与を1か所から受け、年末調整を済ませている会社員は、給与・退職所得以外の所得が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。

国税庁の「給与所得者で確定申告が必要な人」では、給与を1か所から受け、その給与が源泉徴収の対象となっている人について、給与所得と退職所得を除く各種所得の合計が20万円を超える場合を申告対象としています。

ここで大切なのは、20万円の判定は副業一つひとつではなく、対象となる所得の合計で行うことです。

たとえば、2026年中に次の所得があったとします。

  • Webライティングの所得:8万円
  • ブログの所得:7万円
  • オンライン事務の所得:6万円

それぞれは20万円以下ですが、合計は21万円です。

この場合、ほかの条件も満たしていれば、原則として確定申告が必要になります。

「ブログは20万円以下だから申告しない」「ライティングも20万円以下だから申告しない」と、副業ごとに判定するわけではありません。

20万円ちょうどならどうなる?

基準は「20万円を超える」なので、所得が20万円ちょうどであれば、20万円超には当たりません

ただし、これは「20万円が非課税になる」という意味ではありません。

20万円基準は、一定の給与所得者について所得税の確定申告を省略できる制度です。医療費控除など別の理由で確定申告をする場合や、住民税の申告が必要な場合は、20万円ちょうどでも申告内容に含めます。

私は、この制度で最も誤解されやすいのが、ここだと感じています。

20万円は税金が発生する境界線というより、一定の会社員が所得税の確定申告を省略できるかを判断する線です。

給与収入が2,000万円を超える場合

年間の給与収入が2,000万円を超える会社員は、年末調整の対象外となるため、副業所得が20万円以下でも原則として確定申告が必要です。

この記事の「副業所得20万円以下なら所得税の確定申告が不要になることがある」という説明は、主に給与収入2,000万円以下の会社員を想定しています。

まず確認したい4つの項目

判断に迷ったときは、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

確認順 チェックすること 判断のポイント
1 本業の給与は1か所か 2か所以上なら別の判定になる
2 副業は給与か業務委託か 契約書や源泉徴収票を確認する
3 副業の所得はいくらか 売上ではなく収入から経費を引く
4 ほかの理由で申告するか 医療費控除などがあれば全所得を記載する

税金の話は、地図を広げずに歩き始めると迷路になりがちです。

先に自分の立ち位置を確認してから数字を見るだけで、判断しやすさがかなり変わります。


在宅ワークが給与か業務委託かで20万円の計算はどう変わる?

企業と雇用契約を結んで働く在宅アルバイトと、業務委託で仕事を受ける在宅ワークでは、20万円判定の方法が異なります。

同じように自宅のパソコンで作業していても、税務上の扱いが同じとは限りません。

大切なのは「どこで働いたか」ではなく、どのような契約で報酬を受け取ったかです。

雇用契約なら2か所目の給与になる

企業と雇用契約を結び、時給や月給で働いている場合、その収入は給与所得に当たる可能性があります。

本業とは別の会社から給与を受け取れば、給与を2か所以上から受けている状態です。

給与を2か所以上から受け、そのすべてが源泉徴収の対象になっている人は、原則として次の合計額を確認します。

年末調整されなかった給与の収入金額+給与・退職所得以外の所得金額

この合計が20万円を超えると、確定申告が必要になる可能性があります。一定の所得控除後の金額が150万円以下で、給与・退職所得以外の所得が20万円以下の場合などには例外があります。

ここで見落としやすいのが、2か所目の給与については「利益」ではなく、年末調整されなかった給与の収入金額を使う点です。

たとえば、在宅アルバイトの給与収入が年間22万円だったとしても、「パソコン代を5万円使ったから17万円」といった計算はしません。

給与には給与所得控除の仕組みがあり、業務委託の必要経費とは別のルールで計算されます。

業務委託なら収入から必要経費を引く

雇用契約ではなく、案件ごとに仕事を受けて報酬を得る場合は、業務委託として扱われることが多くなります。

Webライティング、動画編集、デザイン、オンライン事務、ブログ運営などによる継続的な副業収入は、実態によって事業所得または業務に係る雑所得などに区分されます。

国税庁は、原稿料やシェアリングエコノミーなどの副業所得を雑所得の例として挙げ、業務に係る雑所得を次の式で計算すると説明しています。

総収入金額-必要経費=業務に係る雑所得

会社員が空いた時間に始めた小規模な副業は、雑所得になるケースが少なくありません。

ただし、「副業だから雑所得」「開業届を出したから事業所得」と、名称だけで機械的に決まるわけではありません。営利性、継続性、規模、帳簿の保存状況など、実際の活動内容を踏まえて判断されます。

給与と業務委託が両方ある場合

本業以外に、在宅アルバイトの給与とWebライティングの報酬があるケースも考えられます。

たとえば、次のような状況です。

  • 年末調整されなかった在宅アルバイトの給与収入:12万円
  • Webライティングの所得:9万円

この場合、合計は21万円です。

本業の給与以外に受け取った金額を、一つの入金欄にまとめてしまうと、給与なのか報酬なのか分からなくなります。

源泉徴収票が発行される給与と、支払調書や報酬明細が届く業務委託は、最初から別々に管理しておきましょう。

契約書に「業務委託」と書かれていても、実際の働き方によっては雇用関係が問題になることがあります。契約内容と勤務実態に疑問がある場合は、税務署だけでなく、労働基準監督署などへの相談が適することもあります。


副業所得の20万円はどう計算する?経費と売上の具体例

業務委託の副業では、2026年中の総収入金額から、仕事に直接必要だった経費を差し引いて所得を計算します。

通帳に振り込まれた金額だけを足すのではありません。

報酬の総額、手数料、源泉徴収税額を分けて確認するのがポイントです。

売上30万円でも所得18万円になる例

Webライティングの年間収入が30万円で、仕事に必要だった経費が12万円だったとします。

30万円-12万円=18万円

ほかに給与・退職所得以外の所得がなく、給与を1か所から受けて年末調整を済ませているなどの条件を満たせば、この副業だけを理由とする所得税の確定申告は不要になる可能性があります。

一方、年間収入が25万円、必要経費が3万円なら、所得は22万円です。

25万円-3万円=22万円

所得が20万円を超えるため、原則として確定申告が必要です。

つまり、20万円基準を見る前に、まず収入と経費を分けなければスタート地点に立てません。

クラウドソーシングの手数料はどう記録する?

クラウドソーシングでは、報酬からプラットフォームの利用手数料が差し引かれ、残額が銀行口座へ入金されることがあります。

たとえば、取引画面に次のように表示されていたとします。

  • 仕事の報酬総額:10万円
  • プラットフォーム手数料:2万円
  • 実際の入金額:8万円

この場合は、一般的に報酬総額10万円を収入、手数料2万円を必要経費として整理します。

国税庁の「副業に係る雑所得の金額の計算表」でも、手数料が発生する場合の収入金額は、手数料を差し引く前の金額とされています。

入金された8万円だけを収入にしたうえで、さらに手数料2万円を経費にすると、手数料を二重に差し引くことになります。

初心者のうちは、次の4項目を表計算ソフトやノートに記録するだけでも十分役立ちます。

  • 報酬が確定した日
  • 報酬の総額
  • 差し引かれた手数料
  • 差し引かれた源泉徴収税額

通帳は「最終的に入った金額」しか見せてくれません。

報酬明細は、その金額になるまでの道のりを見せてくれます。確定申告で必要になるのは、後者の情報です。

在宅ワークで経費になり得るもの

必要経費とは、売上を得るために直接必要だった費用です。

在宅ワークでは、次のような支出が経費になる可能性があります。

  • クラウドソーシングの利用手数料
  • 仕事用ソフトやオンラインサービスの料金
  • 業務に必要な書籍や資料
  • 取引先との連絡に使う通信費
  • 仕事用の文房具や消耗品
  • 業務で使用するパソコンや周辺機器
  • 打ち合わせや取材に必要な交通費

ただし、支払ったものが何でも経費になるわけではありません。

国税庁は、家賃、水道光熱費、通信費など、私生活と業務の両方に関係する「家事関連費」について、取引記録などをもとに業務上必要な部分を明確に区分できる場合、その部分に限って必要経費にできると説明しています。

たとえば、自宅のインターネットを仕事と私生活の両方で使っているなら、全額を経費にするのではなく、使用時間や使用状況に応じた割合を検討します。

「毎月なんとなく半分」ではなく、自分なりの根拠を説明できる状態にしておくことが大切です。

高額なパソコンや機材は、購入した年に全額を経費にできず、使用可能な期間に分けて計上する減価償却が必要になる場合があります。

金額や購入時期、事業所得か雑所得かによって扱いが変わるため、判断が難しい支出は税務署や税理士へ確認してください。

12月の仕事が翌年1月に振り込まれた場合

収入を計上する年は、銀行口座への入金日だけで決めるとは限りません。

国税庁は、年末までに現金を受け取っていなくても、原則として「収入を受け取る権利が確定した金額」をその年の収入にすると説明しています。権利が確定する時期は、契約内容、取引の性質、慣習などによって判断されます。

たとえば、2026年12月に納品と検収が完了し、報酬額も確定しているものの、振込日だけが2027年1月になるケースがあります。

この報酬は、2026年分の収入として扱われる可能性があります。

「口座に入った日」だけで管理していると、年をまたぐ案件が抜けやすくなります。

契約書、納品日、検収完了日、請求日、報酬確定日が分かる画面やメールを保存しておきましょう。

※画像はAIによるイメージ

副業の報酬から税金が引かれていた場合

原稿料など、一部の報酬は支払い時に所得税と復興特別所得税が源泉徴収されることがあります。

源泉徴収は、その時点で税額が最終確定したという意味ではありません。

確定申告で本業の給与や副業所得、所得控除などをまとめて計算した結果、すでに引かれた税額が本来の税額より多ければ、還付を受けられる可能性があります。国税庁も、原稿料などがあり、所得や源泉徴収税額などの条件によっては還付申告の対象になると案内しています。

報酬明細に「源泉徴収税額」の記載があれば、手数料とは別に記録してください。

源泉徴収された金額を必要経費として引くことはできません。確定申告で、すでに納めた所得税として精算します。


副業所得が20万円以下でも申告が必要になるケースは?

20万円以下なら何もしなくてよいとは限りません。住民税の申告や、ほかの所得・控除を含めた確定申告が必要になることがあります。

20万円基準だけを切り取って覚えると、ここでつまずきます。

所得税、住民税、年末調整は別々の仕組みです。それぞれの入口を確認しましょう。

住民税には所得税と同じ20万円ルールがない

所得税の確定申告をしない場合でも、給与以外の所得について、住所地の市区町村へ住民税の申告が必要になることがあります。

横浜市は、給与を1か所から受ける人で給与以外の所得が20万円以下の場合、所得税の確定申告をしなくても、市民税・県民税の申告が必要になるケースを案内しています。

一方、所得税の確定申告書を税務署へ提出した場合は、その情報が自治体へ送られるため、改めて住民税申告書を出す必要はないとしています。

住民税の申告方法や期限、申告不要となる条件は自治体によって案内が異なります。

2026年中に所得があった場合は、2027年1月1日時点の住所地を管轄する市区町村の公式案内を確認してください。

ここは「税務署だけ見ておけばいい」と思いやすい場所です。

しかし、副業所得が20万円以下の人ほど、所得税の確定申告をしないぶん、自治体への申告を忘れやすくなります。

医療費控除などで確定申告をする場合

副業所得が20万円以下でも、医療費控除や寄附金控除、住宅ローン控除の初年度など、別の理由で確定申告をする場合は、副業所得も含めて申告します。

たとえば、副業所得が15万円の会社員が、医療費控除を受けるために還付申告をするケースです。

「副業は20万円以下だから記載しない」という扱いはできません。

国税庁は、給与所得者が還付申告をする場合について、医療費控除、寄附金控除、一定の住宅ローン控除などを例示しています。

確定申告をするなら、原則として申告対象となる所得をまとめて記載します。

おいしい部分だけを選んで申告する仕組みではありません。

ふるさと納税のワンストップ特例を利用した場合

ふるさと納税のワンストップ特例を申請していても、医療費控除や副業などのために確定申告をすると、ワンストップ特例は無効になります。

その場合は、ワンストップ特例を申請した寄附分も含め、確定申告書に寄附金控除を記載します。

副業の申告をしたことで、ふるさと納税の控除が消えてしまうわけではありません。

確定申告側に寄附金情報を入れ直す必要がある、ということです。

寄附金受領証明書や、寄附金控除に関する証明書を準備しておきましょう。

雑所得が赤字なら給与から差し引ける?

業務に係る雑所得が赤字になっても、原則として、その赤字を本業の給与所得から差し引くことはできません。

国税庁も、雑所得の計算上生じた損失は、給与所得などほかの所得と損益通算できないと案内しています。

たとえば、副業収入が5万円で、パソコンやソフト代などの経費が15万円かかったとしても、10万円の赤字を本業の給与から引いて税金を減らせるとは限りません。

この点は、事業所得と雑所得の大きな違いの一つです。

赤字を給与から差し引く目的で、実態に合わない所得区分を選ぶのは避けましょう。

副業分の住民税を自分で納付できる?

給与以外の所得に対する住民税は、確定申告書の「住民税に関する事項」で、「自分で納付」を選択できる場合があります。

国税庁の申告手引では、給与・公的年金等以外の所得に対する住民税について、給与から差し引く特別徴収か、自分で納める方法かを選択できると案内しています。給与所得に対する住民税は、原則として給与から差し引かれます。

ただし、「自分で納付」を選べば勤務先に副業を知られない、とまではいえません。

自治体の処理方法、副業が給与か給与以外か、勤務先へ届く税額通知の内容などによって状況が変わります。

会社に知られたくないことだけを理由に申告をしないのは、選択肢にはなりません。

まず勤務先の就業規則を確認し、必要な申請があれば社内手続きを行ったうえで、税金は税金として正しく申告する。この二つを分けて考えることが大切です。

※画像はAIによるイメージ

2026年分の副業所得はいつまでにどう申告する?

2026年1月1日から12月31日までに生じた所得は、原則として2027年2月16日から3月15日までに申告します。

2026年中に稼いだ副業収入を、2026年3月に申告するわけではありません。

1年分の収入と経費を締めたあと、翌年に申告します。

  • 2026年3月に申告したもの:原則として2025年分の所得
  • 2027年3月に申告するもの:2026年分の所得

国税庁は、令和8年分、つまり2026年分の確定申告期間を、令和9年2月16日から3月15日までと案内しています。

申告期限が土曜日、日曜日、祝日などに当たる年は、翌開庁日へ延びる場合があります。

2027年3月15日は月曜日なので、現行の案内では、この日が2026年分の原則的な申告・納付期限です。

確定申告の主な提出方法

所得税の確定申告先は、原則として住所地を管轄する税務署です。

提出方法には、主に次のものがあります。

  • 国税庁の確定申告書等作成コーナーで作成し、e-Taxで送信する
  • 作成した申告書を印刷して税務署へ提出する
  • 税務署などの確定申告会場で相談しながら作成する

国税庁によると、確定申告書等作成コーナーでは、スマートフォンやパソコンから案内に沿って金額を入力し、e-Taxで送信できます。

なお、国税庁は2026年分の確定申告から、確定申告会場における休日の相談対応を実施しない予定としています。一部の休日には電話相談を実施する予定ですが、詳細は今後の公式発表を確認する必要があります。

平日に会場へ行くのが難しい会社員は、早めにe-Taxの利用方法を確認しておくと動きやすくなります。

年末までにそろえておきたいもの

確定申告の準備は、翌年2月に始めるより、2026年中から少しずつ進めたほうが負担を抑えられます。

最低限、次の資料を分けて保管しておきましょう。

  • 本業と副業先から受け取った源泉徴収票
  • クラウドソーシングなどの報酬明細
  • 請求書、納品書、契約書
  • 経費の領収書や利用明細
  • 銀行口座や決済サービスの入出金履歴
  • 源泉徴収された税額が分かる資料
  • 12月時点で報酬が確定した未入金案件の資料
  • 医療費控除や寄附金控除などに必要な証明書

業務に係る雑所得がある人のうち、前々年の収入金額が300万円を超える場合は、現金預金取引等関係書類を5年間保存する義務があります。

この基準に達していない初心者でも、収入や経費の根拠資料は残しておくのがおすすめです。

記録がなければ、経費として説明したくても「何を、いつ、何のために買ったのか」が分からなくなります。

レシートは小さな紙ですが、申告時には記憶を支える大事な証拠になります。


会社員の副業確定申告で本当に大切なことは?筆者の考察

筆者としては、会社員の副業で最も重要なのは、20万円を超えないよう数字を調整することではなく、自分の収入がどの所得に当たり、どの経費が対応しているかを説明できる状態にすることだと考えています。

20万円という数字は分かりやすいため、一人歩きしやすいものです。

しかし、実際の判断では、給与か業務委託か、年末調整されていない給与があるか、別の所得があるか、住民税申告が必要かなど、数字の外側にある条件が大きく影響します。

もう一つ知っておきたいのは、20万円基準が「税金の壁」ではなく、「所得税の申告手続きの壁」に近いことです。

所得が20万円以下なら、その所得自体が消えるわけではありません。

反対に、所得が20万円を1円超えたからといって、急に副業収入の大半が税金になるわけでもありません。確定申告で給与や所得控除などを含めて税額を計算し、源泉徴収済みの税額があれば精算します。

私は、副業初心者ほど、税金を「最後にまとめて片づける宿題」にしないほうがいいと感じています。

案件が1件終わるたびに、報酬総額と手数料を記録する。経費を使った日にレシートを撮影する。月末に通帳と取引画面を照合する。

この小さな習慣だけで、翌年の確定申告はかなり見通しやすくなります。

2026年分の申告では、確定申告会場の休日相談を行わない予定が示されるなど、自宅からのe-Tax利用がこれまで以上に重視される流れも見えます。

今後は「申告時期になったら税務署へ行けばいい」ではなく、日頃から記録を整え、自分で画面入力できる準備をしておく人ほど動きやすくなると考えられます。

もちろん、すべてを一人で判断する必要はありません。

給与と業務委託が混在している、事業所得か雑所得か迷う、高額な機材を購入した、過去の申告漏れに気づいたといった場合は、税務署の相談窓口や税理士を利用する選択肢があります。

分からないまま数字を入れるより、「ここが分からない」と整理して相談するほうが、結果的に遠回りを減らせます。


まとめ

会社員が副業や在宅ワークをした場合、給与を1か所から受けて年末調整を済ませている人は、給与・退職所得以外の所得が年間20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。

業務委託の所得は、売上ではなく「総収入金額-必要経費」で計算します。クラウドソーシングの手数料が差し引かれている場合は、手数料控除前の報酬を収入として記録する点に注意してください。

一方、在宅アルバイトなどで2か所目の給与を受けている場合は、年末調整されなかった給与の収入金額を使うため、業務委託と同じ計算にはなりません。

また、副業所得が20万円以下でも、住民税の申告や、医療費控除など別の理由による確定申告が必要になることがあります。

2026年分の所得の原則的な申告期間は、2027年2月16日から3月15日です。

まずは契約形態を確認し、収入、手数料、源泉徴収税額、必要経費を分けて記録するところから始めましょう。


よくある質問

副業所得が20万円ちょうどなら確定申告は不要ですか?

給与を1か所から受けて年末調整を済ませ、ほかに申告が必要となる事情がなければ、20万円ちょうどは「20万円を超える」に当たらないため、副業だけを理由とする所得税の確定申告は不要になる可能性があります。

ただし、住民税の申告が必要になることがあります。医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円の副業所得も記載します。

売上が20万円を超えたら確定申告が必要ですか?

業務委託の副業は、原則として売上ではなく、売上から必要経費を差し引いた所得で判定します。

売上が30万円でも経費が12万円なら所得は18万円です。一方、売上が25万円で経費が3万円なら所得は22万円となり、原則として確定申告が必要です。

副業が会社に知られないよう住民税を自分で払えますか?

給与以外の所得に対する住民税は、申告時に「自分で納付」を選択できる場合があります。

ただし、副業が給与所得である場合や、自治体の処理方法などによって扱いが異なります。「自分で納付」を選べば勤務先に知られないと保証される制度ではないため、住所地の市区町村へ確認してください。

執筆:青木 ひより

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